#36 甘夢料

#36

私はあいまい
シュガーにも
シロップにも
わたあめにも
なれる甘味料

「あなた」が持つ素晴らしい可能性、それはさながら甘味料のようなものです。あなたは甘さを秘めた粒砂糖のように、自己をしっかりと保ち、場の空気を掴むときには、その甘さを適度に振りまきます。シロップのように時には滑らかに、場を円滑に動かし、周囲を柔らかく包み込みます。

それでもあなたの可能性は、まだまだ広がります。あなたはわたあめのように、大きく膨らみ、柔らかい存在にもなれるのです。わたあめのように、大きな空間を満たす存在になり、他人の心に触れ、喜びや感動を与えることができます。

涙が出るほど喜ぶ瞬間、それはあなたが自身の力を十分に認識し、それを最大限に発揮できる瞬間です。あなたが様々な状況に対応し、甘さを適度に振りまくことができるようになったとき、あなた自身が最も輝く瞬間を迎えるでしょう。

それはあなたが、他人を幸せにする力を持っていることを認識する瞬間でもあります。人々の心に喜びを運ぶことで、あなた自身も大きな喜びを感じるでしょう。

だからこそ、「あなた」はあなた自身を信じて、自分の持つ素晴らしい可能性を見つめ直してみてください。そして、その素晴らしい可能性を最大限に発揮することで、あなた自身が最も輝く瞬間を迎えてください。あなたはその瞬間を迎えるために、すべての必要なものを既に持っています。

空の色が変わり始める頃、雑踏から一歩離れたパティスリーで一人の女性、マリーは毎日を過ごしていた。そこは彼女が心を込めて作る甘味を届ける場所で、彼女の特製スイーツは多くの人々を幸せにした。

ある日、マリーは自分が作る甘さが人々を幸せにしていることを知り、そのことで溢れんばかりの喜びを感じた。彼女は自分が粒砂糖のように、その甘さを適度に振りまくことができることに気付いた。そして、シロップのように滑らかに、店の空気を温かく作り上げることができることにも。

月日が流れ、マリーはパティスリーのシェフとして更に成長し、その存在はわたあめのように広がっていった。彼女の作るスイーツは彼女の想いを形にしたもので、それを食べるすべての人々を幸せにしていた。

ある晴れた日、マリーが窓から見ると、パティスリーの前には大勢の人々が並んでいた。その中には子供から大人まで、そして老人まで、様々な人々が集まっていた。彼らの顔には期待に満ちた笑顔が広がっており、マリーの心は喜びで満たされた。

その日、マリーは自分が人々を幸せにする力を持っていることを改めて感じた。その喜びは、涙が出るほどのものであり、彼女は自分の作ったスイーツを手に取る人々の笑顔を見て、自分が持っている素晴らしい可能性を感じた。

そして夕暮れ時、彼女が最後の一人の客を見送った後、マリーは自分のパティスリーを見渡し、心から満足感を感じた。彼女はこれからも自分の持つ甘さを振りまき続け、人々を幸せにし続けると心に誓った。

そして、その夜、彼女が店のシャッターを閉めると、街灯がぼんやりと照らし出すその姿は、まるでシュガーシロップが包むように、やさしく、そして力強く輝いていた。

おしまい