AI×農業

はじめに

どうも。ウルスです。今回はAI×農業についてまとめていきます。アグリテックもありつつどうなるのかな。

農業(wiki)

1.農業とは

種まけは春、収穫は秋

農業とは、植物や動物を飼育・栽培することにより、食物やその他の商品(例えば繊維や燃料)を供給する活動を指します。人類の生存と発展を支える根本的な産業であり、食糧、飼料、繊維、燃料などの生産に不可欠です。また、経済的にも重要で、地域社会の雇用を支え、経済活動の基礎を形成します。

農業は大きく以下の分野に分けることができます:

  1. 農作物の栽培: 穀物(コメ、小麦、トウモロコシなど)、果物、野菜、油糧作物(大豆、菜種など)、繊維作物(綿、麻など)などが含まれます。
  2. 畜産: 家畜(牛、豚、羊など)や家禽(鶏、七面鳥、アヒルなど)の飼育は、肉、乳製品、卵、毛皮、皮革などを供給します。
  3. 林業: 林業は木材、樹脂、ゴム、果実、ナッツなどを提供します。
  4. 水産業: 水産業には海洋や淡水での魚、貝類、藻類などの生産が含まれます。

農業は、人類の栄養ニーズを満たすだけでなく、生物多様性の保全、景観の形成、地域コミュニティのアイデンティティの維持など、環境や社会にも重要な影響を与えます。しかし、気候変動、病害、市場の変動性など、多くの課題に直面しています。これらの課題に対応するためには、持続可能な方法で農業を行い、新たな技術(例えばAI)を積極的に活用することが求められます。

2.農業の歴史

一年の計は元旦にあり

農業の歴史は人類の文明の始まりと深く結びついています。一般的に、農業は新石器時代、およそ1万年前に中東のフェルティル・クレッセント地域で始まったと考えられています。この時期に人々が定住生活を始め、穀物を栽培し、家畜を飼うようになったことで、人類の生活は大きく変化しました。これ以降、農業は技術の進歩や社会の変化とともに進化を続け、現代の高度に機械化された農業へと発展してきました。

農業革命とその影響

⬛︎農業革命とは

「農業革命」という言葉は主に二つの異なる歴史的時期を指すことが多いです。

最初の農業革命(新石器時代の革命): 約1万年前、人類はハンター・ギャザー(狩猟採集)の生活から農業を基盤とした定住生活に移行しました。これは中東地域のフェルティル・クレッセントで始まり、その後世界中に広まりました。この過程で、穀物の栽培と家畜の飼育が開始され、人間の生活や社会構造は大きく変わりました。

第二の農業革命(産業革命と同時期): 17世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパで起きた大規模な技術的、経済的変革期に、農業もまた大きな進歩を遂げました。これは農業技術の進歩(機械の利用、改良種の導入、農地の拡大など)とともに、より効率的な農業生産が可能になった時期を指します。

⬛︎農業革命の影響

これらの農業革命は、人類の歴史において大きな影響を及ぼしました。

人口増加:定住生活と食料生産の安定化により、人口が急速に増加しました。

社会構造の変化:定住生活により、集落や都市が形成され、職業の専門化、社会階層の出現、政府や宗教制度の形成など、複雑な社会構造が生まれました。

環境への影響:大規模な農地開発、森林の伐採、土壌の栄養分の枯渇など、環境への影響も見られました。

技術の進歩:第二の農業革命により、生産力が大幅に向上し、都市での工業化を支える余剰労働力が生まれました。これは産業革命の一因ともなり、近代社会の形成に大きく寄与しました。

これらの革命は、食糧生産の効率化と大規模化を促進し、人類の文明発展に大いに寄与しました。しかし同時に、環境への負荷、生物多様性の減少、地球温暖化などの課題も引き起こしています。今後の農業は、これらの課題を解決しつつ、持続可能な食糧生産を続けることが求められます。

近代農業の発展

近代農業の発展は、科学技術の進歩とともに、食料生産の効率化と大規模化を推進しました。以下に、その主要な要素となるいくつかの範囲をまとめてみます。

機械化:19世紀に入ると、農業は大きな機械化の波を迎えました。これにより、農業は労働集約型から資本集約型へと移行しました。蒸気機関の発明により、馬や牛に代わる力として利用され、その後、トラクターやコンバインなどの農業機械が開発されました。これらの機械化により、一人当たりの生産力は飛躍的に向上しました。

科学的農業:科学的手法が農業に導入されるようになり、品種改良、肥料の使用、農薬の開発などが行われました。これにより、収穫量が大幅に増加し、農業生産は大規模化しました。

灌漑と土地開発:近代農業の発展には、土地の有効利用と水資源の管理が重要な役割を果たしました。灌漑システムの開発や土地改良により、農地は拡大し、より多くの作物が生産されるようになりました。

産業連携とバリューチェーン:近代農業は生産から流通、消費までの全体的なバリューチェーンの一部となりました。食品加工業や流通業との連携により、農産物は広範な市場に供給されるようになりました。

ビッグデータとAIの活用:近年では、ビッグデータやAI(人工知能)の活用により、精密農業が実現されつつあります。データ解析による最適な肥料の散布量や収穫時期の判断、ドローンやロボットによる労働の自動化などが進んでいます。

これらの近代農業の発展は、食糧生産の効率化と安定化をもたらしましたが、同時に環境負荷の増大や生物多様性の減少といった問題も引き起こしました。持続可能な農業への転換と、新たな技術の適切な活用が求められています。

21世紀の農業

21世紀の農業は、食糧生産の持続可能性と環境への影響により重きを置くようになっています。以下に、その主要な特徴となるいくつかの要素をまとめてみます。

有機農業:有機農業は、化学肥料や合成農薬の使用を極力避け、自然との共生を目指す農業手法です。農地の肥沃さは堆肥や緑肥、自然の生物活動により維持され、病害虫は生物的な手法で管理されます。有機農業は、環境や生物多様性の保全、消費者の健康に配慮した食糧生産を目指しています。

持続可能な農業:持続可能な農業は、食糧生産の継続可能性と環境負荷の軽減を両立する農業手法を指します。これには、効率的な資源利用、生物多様性の保全、地域社会への貢献などが求められます。持続可能な農業は、循環型の農業システムを構築し、未来の世代にも食糧生産を続けるための基盤を維持することを目指しています。

精密農業:近年では、ICT(情報通信技術)の進歩により、農業の現場でも精密な情報管理が可能になりました。GPSやリモートセンシング、ビッグデータ解析などを利用して、農作物の生育状況を詳細に把握し、最適な栽培管理を行います。これにより、収穫量の向上と資源の無駄遣いの防止を実現しています。

アーバンファーミング:都市部での農業、アーバンファーミングも広がりを見せています。ビルの屋上や空き地を活用した野菜栽培、室内でのLED栽培などが行われ、地域の食糧自給率の向上や食の安全性への配慮が期待されています。

これらの21世紀の農業は、技術進歩とともに、持続可能性と環境への配慮を重視した新たな取り組みを推進しています。

3.農業市場の規模と動向

世界の市場規模

全世界の農業市場規模は13兆ドル。(引用:グローバルインフォメーション

でかい。食料、エネルギー、繊維などの基本的なニーズを満たすため、農業は全世界の経済にとって重要な役割を果たしています。

日本の市場規模

全国の農業生産関連事業による年間総販売金額は2兆329億円(引用:農林水産省

農業生産関連事業の年間総販売金額の推移(全国)

最新の市場トレンドと予測

AIだけでなくDX、そして食料問題。農作物を作るのには時間と広い土地が必要なので急激な変化は起きないかもですが、一度変化したものは戻しにくい感じすね。

  1. デジタル農業: AI(人工知能)、IoT(インターネット・オブ・シングズ)、ドローン、サテライト画像などの先進技術を利用した精密農業が普及しています。これらの技術により、生産者はより詳細なデータに基づいて意思決定を行い、生産性を高め、環境影響を低減することができます。
  2. 持続可能な農業: 持続可能性への意識が高まる中、有機農業や自然農法など、環境に優しい農業方法への需要が増加しています。また、食品廃棄物の減少、地域の生態系の保全、生物多様性の維持など、全体的な持続可能性を追求する動きもあります。
  3. 食品安全と透明性: 消費者は食品の安全性とその起源についてのより詳細な情報を求めています。これは、食品生産者にとってトレーサビリティと透明性の確保が重要となっています。
  4. 都市農業と垂直農業: 都市化と人口増加の中で、食品生産のための新しい方法が求められています。都市農業や垂直農業(ビルなどの多層構造で行う農業)は、限られた空間での高効率な生産を可能にする一方で、食品の輸送距離を短縮し、新鮮な農産物へのアクセスを向上させます。
  5. オルタナティブプロテイン: 植物ベースの肉、培養肉、昆虫などの代替プロテイン源への関心が高まっています。これは、従来の畜産業の環境負荷や健康への懸念を受けての動きです。

4.農業の課題

1.気候変動

異常気象の増加、予測困難な気候パターン、降水量の変化などが作物生産にネガティブな影響を及ぼしています。これらの変化は収穫量の減少や品質の低下を引き起こし、さらには農家の生計と食糧安全保障にも影響を与えています。このような状況に対応するため、持続可能で気候変動に対応可能な農業方法の採用が急務となっています。

2.持続可能性

農業の持続可能性についての課題は、土地利用、農薬の使用、水資源の管理という三つの主要な領域において顕著です。

土地利用:増大する世界人口に対して、利用可能な農地は限られています。過剰な開墾は森林減少や生物多様性の喪失を引き起こします。これらの課題を解決するには、土地利用の最適化や都市農業などの新たな生産手法が求められています。

農薬使用:農薬は病害虫の管理に役立つ一方で、過度な使用は環境汚染や生物多様性への影響を引き起こします。これを解決するためには、天敵生物やバイオテクノロジーを利用した害虫管理や、有害な農薬の使用を最小限に抑える農法の導入が必要です。

水資源の管理:農業は全体的な水資源の大部分を消費します。しかし、水不足や水質汚濁は農業生産に影響を及ぼし、一部地域では深刻な問題となっています。これらの課題を解決するには、灌漑の効率化、雨水収集システムの導入、汚染防止策などが求められています。

3.労働力不足

農業の労働力不足は、若者の農業からの離れ方向、農村地域の人口高齢化、農業労働の困難さや報酬の低さによる労働者の流出という複合的な要因により引き起こされています。

若者の農業離れ:都市部への就職機会や生活スタイルの魅力、農業への知識不足や理解不足により、若者の農業への参入が難しくなっています。

人口高齢化:農村地域では高齢化が進んでおり、肉体労働が必要な農業においてはこれが大きな問題となります。また、後継者が不足している場合、農地が放置され、農業の継続が困難になる場合もあります。

農業労働の厳しさと報酬の低さ:農業は季節や天候に左右され、長時間、肉体的な労働を必要とします。また、収入は作物の価格変動に大きく影響を受け、安定した報酬を得ることが困難な場合があります。

これらの課題を解決するためには、農業教育の強化、農業のイメージ向上、作業の機械化や自動化による労働負担の軽減、収益性の向上等が求められています。

4.技術の不足

進歩的な農業技術へのアクセスが限られているため、農家が最新の農業方法や技術を導入するのが難しい場合があります。

この問題は、教育・情報アクセスの不足、財政的な制約、新技術に対するスキルや知識の不足といった要因により引き起こされます。農家が最新の技術や研究成果にアクセスする能力が制限されると、生産性や持続可能性に影響を与える可能性があります。

この課題を解決するためには、技術教育と研究への投資、農業技術の普及を支援する政策、そして新しい技術へのアクセスを容易にするプラットフォームの開発等が必要となります。さらに、AIやデジタル技術が農業分野で広く利用されるようになると、農家はリアルタイムで情報を収集し、より効率的かつ持続可能な農業実践に活用することが可能となるでしょう。

5.価格の変動性

農産物の価格は気候や市場需給など多くの要因に影響を受け、高い変動性を持ちます。これにより農家の収入が不安定になることがあります。

  1. 気候変動:天候の変動や異常気象は農産物の供給量に直接影響を与え、収穫量の減少を招くことがあります。これにより価格が大きく変動する可能性があります。
  2. 市場の需給バランス:消費者の嗜好の変化、競争状況、エンドユーザー市場の経済状況などが需給バランスを左右し、それにより価格が変動します。
  3. 生産コスト:燃料、肥料、農薬などの価格変動や労働コストの変化も農産物の価格に影響を与えます。
  4. 政策・規制:政府の農業政策、貿易規制、補助金政策なども価格に影響を及ぼす可能性があります。

これらの要素は相互に関連しており、一つの要素が変動すると他の要素にも影響を及ぼし、結果として農産物の価格変動性が生じます。

6.食品廃棄問題

収穫後の食品の取り扱いと、食品ロスの削減は世界的な課題となっています。食料破棄問題は以下の要素により引き起こされます。

  1. 生産過剰:予想よりも収穫量が多くなった場合や、市場の需給バランスが崩れた場合、農産物が過剰になることがあります。これらは適切に販売されず、結果として廃棄されることがあります。
  2. 品質基準:超市(スーパーマーケット)や消費者は、形や色、大きさなど特定の品質基準を求める傾向があります。これに合致しない農産物は市場で売れず、結果として廃棄されることがあります。
  3. 保存・輸送:適切な保存や輸送がなされない場合、農産物は腐敗しやすくなります。これは特に、新鮮さが求められる果物や野菜において顕著です。
  4. 市場の予測誤差:需要の予測が外れた場合、収穫した農産物が売れ残り、廃棄されることがあります。

これらの問題を解決するためには、需給予測の精度向上、保存・輸送技術の改善、消費者の意識改革などが求められます。また、AIやデータ分析を利用して精緻な需給予測を行い、適切な生産量の調整を行うことも有効な解決策となり得ます。

7.市場アクセス

「市場アクセス」は、特に小規模農家や開発途上国の農家にとって重大な課題であり、その要素は以下のように分類できます。

  1. 物理的アクセス:適切な輸送手段やインフラが不足している場合、農産物を市場に適時に運ぶのが難しくなります。これは特に離れた地域や道路網が不十分な地域で顕著です。
  2. 情報アクセス:市場情報へのアクセスが限られていると、農家は収穫物の適切な価格や需給状況を把握することが難しくなります。これは価格交渉や収穫タイミングの決定に影響を及ぼします。
  3. 財政的アクセス:必要な出荷資金、適切なパッケージングや品質保証のための資金が不足している場合、農産物の市場への運び出しが困難になることがあります。
  4. 規制的アクセス:出荷に関する規制や基準が厳しい、または理解しにくい場合、農家は市場にアクセスすることが困難になります。これは特に国際市場への出荷に影響を及ぼします。

これらの課題を克服するためには、物流とインフラの改善、情報共有の促進、小規模農家への金融支援、適切な規制教育とガイダンスなどが必要です。

8.農業の多様性

この課題は生産の規模や品種、栽培方法などに起因するもので、以下の要素に分類できます。

  1. 生産規模の違い:大規模農家と小規模農家では生産量やコスト構造が異なり、一律の方針や市場戦略が適用しにくいことが課題となります。
  2. 作物の多様性:様々な種類の作物が存在し、それぞれに最適な栽培方法、収穫時期、市場が異なります。これは管理の複雑性を増し、情報収集や市場分析を困難にする可能性があります。
  3. 栽培方法の違い:オーガニック農業、伝統的農業、先進的農業(ハイテク農業)など、農法も多種多様です。それぞれに対応した技術やノウハウの習得、消費者への情報提供が必要となります。
  4. ニッチ市場への対応:一部の農家は特定のニッチ市場を狙って生産を行う場合があります(例:高級フルーツ、希少野菜、地域ブランドなど)。そのような市場へのアクセスと商品のポジショニングは一般的な市場とは異なり、特殊なノウハウを必要とします。

以上の課題を解決するためには、農家それぞれの特性と市場へのアプローチを理解し、情報共有や教育を促進すること、またニッチ市場を狙う農家に対しては特化したサポートを提供することが重要となります。

5.農業のAI活用事例

1.精密農業

AIは、精密農業という概念を可能にしました。これは、土壌の状態、天候、作物の生育状況など、さまざまなデータを収集して解析し、最適な作物管理を行うものです。

2.自動化された収穫

AI技術を使用したロボットは、果物や野菜の収穫を自動化することが可能です。これにより、人手不足の問題を緩和し、労働コストを削減します。

3.作物病害予防

AIを利用して、作物の画像から病気や害虫の存在を早期に検出することができます。これにより、問題の早期発見と迅速な対処が可能になります。

4.農薬・肥料の最適化

AIは、土壌の状態、作物の種類と成長状態、天候などのデータを元に、農薬や肥料の最適な使用量を計算することができます。

5.農場管理

AIは農場の管理を助け、効率的な資源使用を可能にします。これには、収穫のスケジューリング、灌漑管理、労働力管理などが含まれます。

6.収量予測

AIは気候データ、土壌データ、作物データなどを分析して、収穫量を予測します。これにより、農家は作物の販売計画を立てるのに役立つ情報を得ることができます。

7.供給チェーン最適化

AIは、作物の需要と供給を予測し、効率的な供給チェーン管理を実現します。これにより、食品の無駄を減らし、全体の食品供給の効率を向上させることが可能です。

さいごに

寝ていて人を起こすことなかれ
-石川 理紀之助(秋田県農業の神様)

自分は動かないで他人にやらせてはいけない。自分が先頭に立って手本を示し人を動かせ。という意味らしいです。何事も自分事。農業

2023 種は成長する ウルス

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